下水道分野DX推進プロジェクト安心し続けられる
水インフラの
情報基盤の
構築を目指します

日本の多くの水インフラは老朽化が進み、限られた予算・人員の中で安心安全な暮らしを維持するには、かなり深刻な状況が続いています。また、気候変動や集中豪雨などよる災害・事故も増えてきており、水インフラの早期更新が求められています。
その中でもマンホール(鉄蓋)は、法定耐用年数超えたマンホールが全国に300万基あり、地域によってはアナログ管理のため、更新を効率的に進められないといった問題があります。

日本鋳鉄管は、こうした社会問題に対して事業以外でも何か役に立てることはないかと考え、Whole Earth Foundationと共にプロジェクトを立ち上げることになりました。今後は、各社が協力し、日本国内において市民参加型の高効率なインフラ維持管理プラットフォームの構築を目指していきます。
 
下水道分野DX推進プロジェクト概要
Whole Earth Foundationが展開するブロックチェーンを駆使した環境インフラの情報プラットフォームに、日本鋳鉄管の水道関連の製造データや日本国内のインフラの見識を組み合わせて、日本国内での水インフラの情報基盤を構築します。 市民参画型アプリケーション“鉄とコンクリートの守り人”をリリースし、いくつかの場所で実証実験を行いながら情報収集を図り、水インフラのデジタル情報基盤構築に取り組みます。
Whole Earth Foundation
Whole Earth Foundation は、ブロックチェーン技術を駆使した、市民参画型の環境インフラ情報プラットフォームの構築・提供・運営を行う財団です。日常生活を通じて知り得た公共に資する情報を提供いただ けた市民に対して低コストのインセンティブを提供しつつ、高効率かつ低コストのインフラ維持管理プラットフォームの普及推進に取り組んでいます。
日本鋳鉄管株式会社について
日本鋳鉄管株式会社は、主にダクタイル鉄管 (上水・下水・ガス・工水・農水用等各種)やダクタイル鋳鉄異形管・マンホール鉄蓋などの製造・販売を行っている会社です。 環境を守りライフラインを支える社会のニーズに応える製品づくりを行うとともに、技術開発と品質向上に努め、お客様のニーズと信頼にお応えします。
プロジェクト背景
日本の多くの水インフラは老朽化が深刻な状況にあり、日を追うごとに水インフラは崩壊へと進んでいます。社会生活を支えてくれているインフラが崩壊すれば、直接的な被害が各所で発生してしまいます。社会インフラの多くは自治体の予算のもと、整備・管理・維持されています。経済成長が停滞し、少子高齢化が進み、人口も減少し始めた日本におけるインフラ維持はかなり深刻な状態です。
その中でもマンホール(鉄蓋)は、「路上の橋」とも言われており、老朽化は「橋」の機能不全を意味しています。全国で300万基の老朽化したマンホールがあり、法定耐用年数は車道部で15年と上水道配管の40年に比べて短く、地域によっては地図台帳などアナログで記録され、管理がしずらく、更新を効率的に進められないといった問題があります。また、近年では自然災害による豪雨などの影響でマンホールが浸水時に外れる事故が発生しており、社会問題として安全なマンホールへの早期更新が求められています。 日本鋳鉄管は、事業を通じて水の途切れない世界の実現に貢献してきました。こうした社会問題に対して事業以外でも何か役に立てることはないかと考え、WEF(Whole Earth Foundation)と共にプロジェクトを立ち上げることになりました。 マンホールの情報収集は市民参画型で行い、高効率なインフラ維持管理プラットフォームの構築を各社協力して目指していきます。
市民参画型アプリケーション“鉄とコンクリートの守り人”
このプロジェクトでは、マンホール(鉄蓋)の情報収集を市民参画型で行い、収集されたデータを分析して水インフラのデジタル基盤を構築します。具体的には、 まずマンホールのデータを収集しアップデートすることができるアプリケーションを開発し、市民の皆さまに日常生活の中で使ってもらいながら情報基盤を作ります。そして、収集されたデータをブロックチェーンを活用して分析を行い、今までわからなかったマンホールの交換時期の予測などができるようになります。 この情報基盤であるシステムを事業体様に提供し、水インフラのデジタル情報だけでなく、分析されたデータから導きだされた劣化予測などを活用し更新工事を進めてもらうことで、災害の被害を未然に防ぐことができるようになります。 今年度は市民参画型でマンホールの情報収集が実際にできるのかを検証するために、データ収集ツールであるアプリケーションのプロトタイプを作成し、いくつかの場所での試験運用を実施します。